ハテナ
2021年になりました。
お久しぶりの更新です。
前回の記事はコチラ
https://shin50martin.hatenablog.com/entry/2020/08/18/000828
かずまについての最初の記事はコチラhttps://shin50martin.hatenablog.com/entry/2020/03/26/163129
2013年2月23日(土)
この日は俺が主催するイベント「ワガママーティン」というイベントのためにかずまと海くんと札幌へ。
思い返すと3人で遠出をしたのはこれが最初で最後だったかもしれない。
俺の車に2人を乗せて夜中に出発した(はず)
道中のことはほとんど覚えてないし写真も残ってないけど、唯一短い映像だけは残ってた。
(冒頭〜0:13あたりまでがその映像)
海くんは撮る側だったから映ってないか。
昼前に輪厚パーキングエリアに着いてみんなでフランクルフルトを食べた。
何故だかめちゃめちゃ美味しくて記憶に残ってる。
札幌に着いてすぐ「Studio Link's」に向かった。
翌月に根室でお世話になるアイドルグループ「Snow Drop」のメンバーと関係者の方々に挨拶ついでに定期公演を鑑賞。
アイドルファンの方々に応援の仕方を教えてもらいながら一緒に楽しんだ。
かずまは照れてあんまりやってなかったな。
意外とシャイな奴なんだ。
終了後に会場を後にして、夜に開催される自分の企画イベントの準備のために「musica hall cafe」へと足を運ぶ。
ムジカホールカフェはこの日が最初で、飛び込みで企画ライブをさせてくれた優しい場所でした。
これをキッカケにモーメントフェスや自主企画で何度もお世話になることに。
店長の田所さんは誠実で優しい方で、色々気を遣ってくれた。
あの日は今思い返してもすごい楽しい日だった。
元々は村田知哉さんにレコーディングをお願いしたのがキッカケで
一緒にライブをやりたくて企画した。
そこに友達のJP(今はクロキでやってるのかな)
大好きだったウェッジソールレディ
後輩のみなみが教えてくれたThe coridrasのもすぎ
それに俺を入れた5組でライブした。
ガチガチのミュージシャンのライブを間近で見るのは初めての経験だったのかもしれない。
しかも爆音バンドを好んで聞いていたかずまにとって、静寂もアンサンブルになるようなアコースティックライブなんて初めてだったろうか。
かずまはキャッシャー(受付)を担当してくれた。
あのムジカホールの入口にNewEraキャップを後ろ向きに被った掠れ声の格闘家みたいな人間が居たと思うと滑稽で仕方ない。
そんな見てくれだけど、感受性はとことん素直で全ての演奏を全力で見てくれた。
村田さんにもこんな野太い歓声は自分のライブで聞いたことないと言われてた。
その頃はどこのライブにお世話になっても、お決まりな流れの中に違和感を生み出すのが快感だった。
元々俺らの動力源はアンチテーゼだった気がする。
いつもは平たく「つめ跡残す」と言っていた。
それはハイワットホールが出来ても変わることなくそうだった。
田舎者の根性というか。
そんなところなのかな。
この日のライブはお客さんが入るに入って50人以上の来場があった。
改装前のあのムジカでは椅子なんかもちろん足りなくて、後ろの方で立見したりキャッシャーの前にも人溜まりが出来たり酸素濃度の薄いそんな日だった。
もちろん俺の力でもなんでもなくて、ホームグラウンドで活躍する共演者達の力だったけど
それでも中学の野球部の先輩が来てくれたり
慎だったりかずまの友達が来てくれたり
根室繋がりでたくさんの人が来てくれて嬉しかった。
みんなの呼吸で通りを見下ろせる窓が曇って外の灯りが乱反射して
ウェッジソールレディの2人の演奏がとても良くて
いずみちゃんがフルートを吹くその前の一瞬。
全ての音がスッと消えてまるで海の中に潜っていく感覚だった。
息を飲むとはまさにこのことかと思った。
本当に素晴らしい日だった。
ライブが終わって打ち上げに行こうとなり、もすぎのエスコートで炎に行った気がする(違ったかな)
残念ながら出演者全員は揃わなかったけど、とにかく今日のことを1から順にすぐさま反芻したくて打ち上げに急いだ。
かんちゃんは北の勝の搾りたて(根室の地酒)を飲み過ぎてベロベロのヘラヘラで打ち上げに出れずに帰ったのは覚えてる。
なまらファニーだった。
打ち上げをしたのは
JPともすぎと俺と海くんとかずま。
それと慎とリノとみなみも居た。
打ち上げも最高に楽しくて、気付けばガシガシお酒を飲んで夜は過ぎていった。
最後はかずまと慎ともすぎの3人でいいだけワインを飲んで
もすぎがかずまのグラスに赤ワインを並々注いで「これ飲んだら俺は絶対根室行く!」
って言い放った。
(かずまの写真を整理してる時にその時の動画が出てきた)
その2年後にThe Coridrasは本当に根室に来てくれた。
しかも俺らが企画した大一番のフェスに。
有言実行するもすぎもカッコいい男だし
あの日赤ワインを飲み干したかずまも本当にカッコいい男だった。
その打ち上げをキッカケにかずまはもすぎを尊敬するようになって
コリドラスの曲を弾き語りする姿を何度も見た(カーディガンをよく歌ってた)
男は酒飲んだら大体仲良くなれる。
帰り道。
雪の積もった36号線をみんなでフラフラと歩いた。
何を話してたかもう憶えてないけど、今も外に出ればあの日と同じ身体の真ん中を通り抜けるような冷たい空気があって
長い人生の中で楽しい日はたくさんあるけど、特別だったと思える日はそう多くはないなと感じる。
この日は間違いなく特別だった。
俺にとってもかずまにとっても。
思い返すとかずまも飲んだ勢いでよく人と約束をする男だった。
果たした約束もあるし果たせなかったものもある。
当時の俺らにとってバンドマンってのはそのほとんどが遠い街に住んでいて
次はいつ逢えるのか分からない、もしかしたら二度と逢えないかもしれないそんな存在だったから
また逢えるようにかずまは約束を重ねていたのかもしれない。
田舎者の本能みたいなものだったんだろうか。
俺もこのblogを更新するのを忘れないように皆さんに約束しようと思います。